カンプチア鍋
前から気になっていたカンボジア鶏鍋に来ました。
土曜日の午後を潰して、1A環状道路の外のVinh Loc工業団地の近くまで、バスを乗り継いで10kmほどの距離を2時間がかりで。一手間かけることでお料理がぐっと引き立ちますというあれです。まあ、バスに乗る口実がほしかっただけなのですが。
確かになんだかカンボジアっぽい味。
ベトナムの鶏鍋に、カンボジアでよく見る青菜の漬物みたいなの(名前を知らない)で味付けをしている。カンボジア人にとっては許しがたいものなのではないかと思うが、これはこれで結構いけてると思う。ブロイラーではない生命を噛み締めている感じのするこっちの鶏肉によく合うわ。
(ブロイラーだって生命なんだけどね… それだけにあれは食べたときの背徳感が強くて。おまけに不味いし。)
カンボジア鍋は珍しくてここでしか見たことがないが、タイ鍋はどこにでもある。鍋の定番メニューだ。だけどこれがまずい。トムヤンクンみたいな味を期待すると、大きく外れる。これこそタイ人が怒るだろう…
定番ということは、ベトナム人はこういう味付けが好きなわけで、これはカリフォルニアロールみたいな文化受容の一形態であり、タイ人が怒るとすればそれは筋違いだろう。
でもまずい。
ベトナムとタイという、この地域の両雄が今後どう互いを受け入れていくか、けっこう楽しみにしている。
そんな対タイ関係に比べると、ベトナム人のカンボジアに対する態度はちょっとひどいと思う。まるっきり無視している。
フランス時代以来、このベトナム人のカンボジアへの上から目線というのが歴史を貫くフレームなのに、いまだに変わらんという。
このカンボジア鍋ってそういうことだよなあ。
でも実際このカンボジア鍋はいけてるし、ベトナム料理(文化)って、フランスと中国の影響を受けてとか言われるけど、カンボジアとかラオスの文化もフュージョンさせたほうがいいと思うんだよな。具体的にいうと発酵食品の味付けはもっと取り入りても良いと思う。下地はかなりあると思う。
「外国人に価値を発見されたわけではないベトナム」と言うのが、今後成長していけばいいなと思う。
カインチュアとフルーツと川魚をうまいと言わせてやろうよ!発酵をうまく使えばきっといけるさ!
あと、1杯3000ドン(15円)のビールですが、ふつうにいけます。このアルミ瓶は初めて見たけど、いいよこれ。ペットボトルよりもいい。詰め替え時の煮沸もしやすいだろうし。
がんばれこの店。
1Aの外から攻め上がってきてくれ。
さて。
長文を書いたのは、例のごとく酔っているから。
ここからバスに乗って2時間かけて帰ります。