1994年を覚えていますか?
失われた20年についての斬新な新説
その昔、1994年、日本は異常気象により空前の凶作となった。日本は急遽タイよりコメを輸入した。しかし「まずい」「臭い」とタイ米の人気は散々だった。日本米と混ぜて売った当時の政府もどうかとは思うものの、自国が凶作で他国の米を分けてもらっておきながらこの言い草はない。あれからずっと日本が凋落し続けているのは、瑞穂の国の八百万の神様のバチが当たったからではないかとけっこう本気で考えている。私が神様なら他国産であれコメにこんな仕打ちをする民は罰する。
神様のバチかどうかはともかく、当時のあの騒動には、人々の心の底に他国を低く見る気持ちがあったと思う。そしてそれは日本の長期凋落の原因の一つだと思う。
あれから四半世紀。我々は改心したんだろうか。
昔よりはマシになったと思うのだけど、なくなったわけでもない。日本米をただひたすらありがたがっている日本人を見ると怪しく思う。でも食べ物の好みはどうしようもないところもある。だから複雑な気持ちになる。
なので、タイ米を炊いて食べてみようと思う。
Gạo Lài Thái
近所のスーパーでタイジャスミン米(Gạo Lài Thái)は1kgあたり16k(約80円)で売られている。他の米と比べると安い方であるがむちゃくちゃ安いわけでもない。米は日本と同じような10kgや5kgの袋売りもしていれば、写真のようにバラ売りもしている。大きめのスーパーで10種類ぐらい、市場の米屋だと20種類ぐらい置いている。
まあ、バチだ差別だと大げさな話をしましたが、バラ売りでちょっと買って試してみようと思ったのが本音です。
湯取り法
1994年のあのころ、「タイ米は日本の炊き方をしてもおいしくない。タイ米には湯取り法というタイ米の炊き方があるのだ」と言われていた。なのでその湯取り法で炊いてみようと思う。
ちなみにこちらを参照しました。ありがとうございます。
沸騰させたお湯に米を投入。
しかしなんかあまり長細くない。実際にベトナムで米食べてて、特に細長くないんだよね。「臭く」もないし。
レシピの通り時々かき混ぜながら8分茹でる。炊くというよりも茹でるという方がしっくり来るし、実際パスタを茹でているのとあまり変わらない。
ざるにあける。このために目の細かいざるとボウルのセットを買ってきた。ベトナムは調理にざるをよく使うので、ざるの種類が豊富で安い。
レシピでもザルにあけるのが面倒なら蓋をずらして湯を切っていると書いてある。これが昔よく分からなかった。1994年も「蓋をずらして湯こぼしをする」みたいに書いてあったが、なんのこっちゃ、と思っていた。
鍋に戻して、蓋をして10分間蒸らす。これで出来上がり。
さて、お味は。
・・・まずい。
表面がべちゃべちゃして、中の方は芯が残っているというか粉っぽい。飯盒炊爨で失敗したときの米そのものである。
作り方が悪いのだと思うけれども、けっこう書いてある通りにしたんだけどな。
- 作り方が悪い。
- あまり細長くないしタイジャスミン米はそもそも湯取り法に向いていない米なのでは?
- 他国の米をまずいなどという私が罰当たりの差別主義者である。
さて理由は何だ。
どうにも引っかかるので、せっかくバラ売りで変えるのだから、湯取り方でおいしい米に出会うまで追求してみようと思う。
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