ココナツの魔法 第8回サイゴンバイク 74km

04/03/2018SaigonBike,アジア,ビンチャン区,ベトナム,ホーチミン市,ロンアン省

地図の中に2018/3/3と埋め込んでしまっているが、2018/3/4である。よく作り間違えるんですよね。

今度は市の南部を攻め、反時計回りにぐるっと。
チョロンの南を国道50号線沿いに下り、Phân Thế Hiển通りを南西に下る。この道は市内をスルーするのに良い道路だと思います。
Nguyễn Vãn Linhが川を渡るところ、上の地図でいうと2つ目の矢印の下にNguyen Van Linhって書いてあるののhの字のあたり。そこの端を下記のように巻き込んで下をくぐると田舎道をまっすぐ南下する道路に出られます。

今回はまっすぐなんかせずに川沿いの未舗装路を走った。なかなかいい道でしたが、新しい外環状道路を作っていてその工事現場に接続する道なのでダンプが多かったのはいまいち。

工事現場はなかなか迫力があります。

コース取りにも慣れてきて走っていて楽しい道を選べるようになってきたので、欲を出して遠回り。タツノオトシゴみたいな経路になっていますが、その尾の部分に膨らんでみる。

こんな感じの何でもない道。なんでもないけど独特でもあります。市内に住んでいると意外とこういう田園風景って見ないです。このあたりの国道沿いは工場とか商店ばかりで実に気が滅入る所。このあたりの景色が好きだって人はいないと思いますが、一歩中に入ると悪くないものです。こういうところに来られるのは自転車の眼福というもの。

調子に乗って走っていたら結構な距離になってしまった。時計でいうと6時のあたりで川を渡ったあたりで、急に疲れてきた。

ヘルゲート開く。 ここまでは大したことなかったのに、渡ったらいきなりがたがたになった。

50kmを超えているのに市内からはるか遠いところにいる。体力ゲージが尽きかけている。バイクだったらガス欠寸前。残量メーターがレッドゾーンに入ったのに気が付かずに走っていて、ガソリンスタンドもなにもないところでやばいことに気がついたみたいな状態。

2kmぐらい走っては、立ち止まって息を整える。肩で息をしている。非常にまずい。体力も気力もがたがたになった。
もちろん砂漠の中を走っているのではないし、市街地と言っても良い郊外なので、休むのもできるしリタイアもできるのだが、そういう判断もできずに、ただよたよた走ってはすぐに止まってゼイゼイ言っている。休めばいいのに、休む(店を選ぶ)という決断ができない。判断力が落ちている。

あー、これはもうダメかもわからんねと思いながら、ようやく休憩の決断がついて、店に入る。ぐったりしている。
椰子があったのでなんとなく頼んでみた。ココナッツジュース。リゾートでは椰子の実にストローを刺して持ってくるが、日常品として消費しているこちらでは、中身をプラスチックのジョッキに出して氷を入れて持ってくる。おおむねスポーツドリンクみたいな味である。こっちが本家だろうけど。あんまり甘くなくてそこが爽やか。

これが、効いた。

効いたなんでもんじゃ無いぐらいに効いた。ただのココナッツジュースのはずなのだが、なにかやばい薬でも入っているのではないかと思うぐらいに効いた。体力も気力も一気に回復。リタイア寸前だったのが、そこから家まで一気に20km走れた。魔法のような飲み物である。
今までDua lanhを飲まないわけではなかったけど、いつ飲んでいいかわからない飲み物ではあるので、ベトナムに来た当初に珍しさで数回飲んだきりだったけど、まさかこれがこんなにすごいものだとは。